ロケルマ®︎徹底解説!高カリウム血症治療の新たな選択肢とその効果!服用方法についても解説!

高カリウム血症治療の課題とは?
高カリウム血症の治療において、薬剤の選択肢は限られており、従来のカリウム吸着薬では即効性や持続性に課題がありました。また、患者の服薬アドヒアランスを考慮すると、服用のしやすさや副作用の管理も重要な要素となります。
例えば、従来のカリウム吸着薬では便秘などの消化器症状が問題視されていましたが、ロケルマはより飲みやすく副作用が少ないとされています。
このように、医療従事者としては、安全かつ効果的な選択肢を確保することが求められています。
特に腎不全患者においては、カリウムの排泄が低下しており、迅速かつ安全にカリウムをコントロールすることが重要です。
その中で登場したロケルマは、即効性と持続性を兼ね備えた新しい治療薬として期待されています。
しかし、ロケルマを実際に使用する際に、

- どのくらいの速さで効果が出るのか?
- 服用方法に特別な注意点はあるのか?
- なぜ45mLの水で溶かさないといけないのか?
- どのような患者に特に適しているのか?
- 食事やライフスタイルにどのような影響を与えるのか?
- 他の治療法と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのか?
といった疑問を抱く医療従事者も多いでしょう。
本記事では、それらの疑問を解決し、ロケルマの使用について深く理解するための情報を提供します。
ロケルマとは?
- 消化管全体で作用
- 作用が速やかに発現する。
- 非ポリマー性無機陽イオン交換化合物
- 水分による膨張がないため便秘を起こしにくい。
- 維持期においては1日1回の服用
- 服薬コンプライアンス向上に繋がります。
ロケルマ®︎(一般名:ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム)は、高カリウム血症の治療に使用される経口薬です。即効性があり、服用後約1時間以内にカリウムを吸着し始め、24〜48時間にわたって効果が持続します。腎不全やRAAS阻害薬(ACE阻害薬やARB)の使用に伴い、高カリウム血症を発症する患者は少なくありません。そのため、腸管内でカリウムを吸着・排泄することで血清カリウム値を調整するロケルマは、迅速かつ持続的に作用する治療として重要視されています。
ロケルマは、ナトリウム型の陽イオン交換体であり、腸内でカリウムを選択的に吸着することにより、血中のカリウムレベルを低下させる仕組みです。他の吸着系薬剤(例えばカリメート)と異なり、ナトリウムやカルシウムへの影響が少ないことが大きなメリットとされています。
また、ロケルマの作用機序を深く理解するためには、腸内環境とカリウムバランスの関係についても把握しておくことが重要です。腸内にはカリウムの吸収と排泄を担う仕組みがあり、特に腎不全患者では腸管のカリウム排泄の役割が強調されます。ロケルマはこの仕組みを利用し、体外へカリウムを排出するため、腎機能が低下した患者にも適した治療法となります。
ちなみにロケルマ®︎の名称の由来は、
「下げる(lower)」と「カリウム血症(kalemia)」から「LOKELMA」と命名されたようです。
用法・用量
非透析患者の場合
初期投与:1回10gを1日3回、2日間経口投与します。必要に応じて、最長3日間まで延長可能です。
維持投与:1回5gを1日1回経口投与します。
透析患者の場合
投与方法:非透析日に1回5gを1日1回経口投与します。
なお、増量を行う場合は5gずつとし、1週間以上の間隔を空けることが推奨されています。
服用方法と注意点



※ロケルマは水に溶解しないため、懸濁液として服用する必要があります。
なぜロケルマは45mLの水で溶かすのか?
ロケルマは水に溶かして服用する粉末製剤ですが、特に45mLの水が推奨される理由は以下の通りです。

1. 均一な分散を確保するため
ロケルマの有効成分であるジルコニウムシクロケイ酸ナトリウムは水に溶解するのではなく、懸濁液として分散します。適切な水量を用いることで、薬剤がムラなく混ざり、効果的に腸内で作用することができます。
2. 飲みやすさの確保
水が少なすぎると濃度が高まり、口当たりが悪くなり飲みにくくなります。逆に水が多すぎると、薬剤が過度に希釈され、腸管での停滞時間が短くなり、十分な吸着効果を発揮できなくなる可能性があります。そのため、45mLという適量が吸収の最適化に貢献するのです。

3. 腸管滞留時間の最適化
ロケルマの作用機序の特性上、腸管で一定時間留まることが重要です。適切な水量で懸濁液を作ることで、腸内のカリウムと適切に反応し、十分な時間をかけて効果を発揮できるようになります。
さらに、服用方法に関する患者指導も重要であり、患者がしっかりと指示通りに服用できるように指導することが、治療成功のカギとなります。

ロケルマの薬物動態と効果
ロケルマは服用後、約1時間以内にカリウムを吸着し始め、24〜48時間持続的に作用します。臨床試験では、服用後1時間以内に血清カリウム値が低下し始め、初回投与後48時間で平均1.28mEq/Lの低下が確認されています(HARMONIZE Global試験より)。そのため、迅速かつ長時間カリウム値をコントロールすることが可能です。
また、ロケルマの特徴として、ナトリウムやカルシウムの吸収への影響が少ないことが挙げられます。これは、他のカリウム吸着薬(例:カリメート)に比べて、安全性の観点からも優れている点です。
他の薬剤との相互作用に注意
ロケルマ(ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物)には、いくつかの重要な薬物相互作用があります。
- 抗HIV薬
- アタザナビル硫酸塩、ネルフィナビルメシル酸塩、リルピビリン塩酸塩など
- アゾール系抗真菌薬
- イトラコナゾール、フルコナゾール、ボリコナゾールなど
- チロシンキナーゼ阻害剤
- エルロチニブ塩酸塩、ダサチニブ水和物、ニロチニブ塩酸塩水和物など
相互作用のメカニズム
ロケルマは水素イオンを吸着して一時的に胃内pHを上昇させる可能性があります。これにより、pH依存性の溶解性を持つ薬剤の吸収に影響を与える可能性があります。
注意事項
- 併用する場合の投与タイミング
- 上記の薬剤との併用が必要な場合は、ロケルマ投与の少なくとも2時間前または2時間後に投与することが推奨されます。
- その他の相互作用
- クロピドグレル、ダビガトラン、アトルバスタチン、フロセミド、ワルファリンなどの薬剤でも、AUCの低下やCmaxの増加が報告されています。
- 定期的なモニタリング
- ロケルマ投与中は定期的に血清カリウム値を測定し、特にRAAS阻害剤、抗アルドステロン剤、利尿剤などの用量変更時には注意が必要です。
よくある疑問への回答
Q. どのくらいの速さで効果が出るのか?
A. ロケルマは服用後約1時間以内にカリウムを吸着し始め、24〜48時間にわたって効果が持続します。臨床試験(HARMONIZE Global試験)では、10g1日3回服用の条件で投与開始後48時間で平均 -1.28mmol/Lが確認されています。
Q. 服用方法に特別な注意点はあるのか?
A. ロケルマは45mLの水に懸濁して服用する必要があります。適切な水量で服用することで、薬剤が均一に分散し、腸内でのカリウム吸着効果を最大限に発揮できます。
Q. なぜ45mLの水で溶かさないといけないのか?
A. 45mLの水が推奨される理由は、適切な懸濁液濃度を維持し、腸管での滞留時間を最適化するためです。水が少なすぎると濃度が高まり飲みにくくなり、多すぎると吸着効果が低下する可能性があります。
Q. どのような患者に特に適しているのか?
A. 腎不全患者やRAAS阻害薬を使用している患者など、高カリウム血症のリスクが高い方に適しています。
Q. 食事やライフスタイルにどのような影響を与えるのか?
A. 食事中のカリウム制限を完全に不要にするわけではありませんが、ロケルマの使用により一定の柔軟性が得られます。
Q. 他のカリウム吸着薬と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのか?
A. 他のカリウム吸着薬と比較して、ロケルマは即効性があり、ナトリウムやカルシウムへの影響が少ない点がメリットです。一方で、服用時の水量管理や他薬との間隔に注意が必要です。
6. まとめ
ロケルマは、高カリウム血症患者の治療において、迅速かつ持続的に血清カリウムをコントロールできる薬です。
- 腸内でカリウムを吸着し、体外へ排出することで血中カリウム濃度を下げる
- 45mLの水で溶かすことで効果的に作用する
- 他の薬との相互作用に注意が必要
- 腎機能が低下している患者の管理には特に有効
- 適切な水の量で服用することで最適な治療効果を得ることが可能
医療従事者の皆さんが、ロケルマをより適切に活用できるよう、本記事がお役に立てれば幸いです。